【 私の転職成功談:No4 】

【 私の転職成功談:No4 】

大学を卒業後、地方の老舗信用金庫で融資担当および営業職として働いていました。
地域に根ざした仕事に誇りを持っており、地元の経営者の方々と信頼関係を築く日々は非常にやりがいのあるものでした。
しかし、入社7年目を迎えた頃、金融業界全体のデジタル化の遅れや、前例踏襲を最優先する保守的な組織風土に対して次第に強い疑問を抱くようになりました。
時代の変化スピードに対して自社の意思決定があまりにも遅く、顧客にとっても真に役立つITツールや最新のサービスを提案できないもどかしさを感じていたのです。
さらに、年功序列の評価制度では個人の実績や工夫が正当に評価されにくく、どれほど成果を上げても給与やキャリアステップに反映されない構造に限界を感じていました。
「このまま変化のない環境に身を置き続けていいのだろうか、もっと時代の先端を行く環境で自分の力を試してみたい」という思いが日増しに強くなり、異業界への転職を決意しました。

金融という伝統的で手堅い業界から、変化の激しいIT・テクノロジー業界への挑戦は、予想以上に厳しい道のりとなりました。
30歳を前にして未経験の業界に飛び込もうとしたため、書類選考の段階で何十社もの不採用通知を受け取る結果となりました。
「金融の現場経験しか持たない人材」というレッテルを貼られ、IT業界特有の専門用語やビジネスモデルに対する知識不足を痛感させられました。
たまに一次面接へ進むことができても、「なぜ未経験の当社なのか」「金融のスキルがIT業界でどう活きるのか」という質問に対して根拠のある回答ができず、言葉に詰まってしまうことが多くありました。
長年慣れ親しんだ地元の安定を捨ててまで挑戦しているにもかかわらず、自分の市場価値の低さを突きつけられたようなショックを受け、将来への不安から夜も眠れない日が続きました。

このままではダメだと感じた私は、活動のアプローチを根本から見直すことに決めました。
まずは独学でフィンテック(金融×IT)やSaaSビジネス、最新のITトレンドに関する専門書籍を読み漁り、業界の共通言語を身につけました。
そして、自分の強みを単なる「銀行での業務経験」ではなく、「中小企業の経営者に対する深いヒアリング能力」と「複雑な財務データや事業計画を分析・評価する力」として再定義しました。
応募先も無差別に受けるのではなく、金融機関向けにITソリューションを提供するフィンテック企業や、経営支援・会計SaaSを展開するスタートアップに絞り込みました。
職務経歴書には、金融現場で感じていた課題感と、それを自社のITプロダクトでどう解決したいかという具体的なビジョンを明記しました。
面接でも「金融の現場を知っているからこそ、顧客の真の課題や痛みに寄り添った提案ができる」という強みを自信を持ってプレゼンテーションしました。

その結果、急速な成長を遂げている会計系SaaS企業から、フィールドセールス職として念願の内定をいただくことができました。
面接官からは「金融業界の泥臭い実務経験と業界知識を持ちながら、新しいテクノロジーを学ぼうとする成長意欲と変化への適応力が高く評価できる」とのお言葉をいただきました。
年収も前職の金融機関時代より大幅にアップし、何より自分のアイデアや提案がスピード感をもって実行に移される自由度の高い環境を手に入れることができました。
現在の職場では、全国の中小企業や会計事務所の業務効率化を推進するプロジェクトに携わり、日々大きな手応えと成長を実感しながら働いています。
全く異なる業界への転職は大きな勇気が必要でしたが、自分の経験を客観的に見つめ直し、強みとして打ち出す工夫を重ねれば道は必ず開けるのだと深く実感しています。

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